乃貢(のうぐ)、官物(かんもつ)、所当(しょとう)、物成(ものなり)も同義語として使用されることがある。
律令(りつりょう)制下では租(そ)・庸(よう)・調(ちょう)・雑徭(ぞうよう)等の税目があったが、平安中期、律令制が解体する過程で、田率賦課の官物、臨時雑役(ぞうやく)の二系統の税目が登場し、11世紀中期以降、荘園(しょうえん)体制が確立するなかで前者の系統から年貢という税が成立したと考えられる。
文書上の年貢の語の初見は11世紀末期で、12世紀には「ねんく」という平仮名書きがみえ、「御成敗式目(ごせいばいしきもく)」の最古の注釈書「唯浄裏書(ゆいじょううらがき)」には「トシトシニタテマツル」の訓(よ)みがある。
中世では公事(くじ)と並ぶ税で、公事が用途指定的、臨時的税であるのに対して、毎年の「たてまつりもの」と理解されていた。